パーティレースで勝つために

さとC

さとC

こんにちは

パーティレース西日本シリーズ2024年の開幕戦から初参戦し、今年で2シーズン

2025年最終戦が終わりました。

去年の第3戦まではレースのレポートを書いたりしてましたが、その後の最終戦、2025年に至っては1記事も書かずにシーズンを終えた醜態をどうかお許しください(笑)

なので、この2シーズンのまとめと、これからパーティレースに出る方の為にかかった費用等の公開、サボりまくってたまとめ更新として11月の総括も色々兼ねてやっていきたいと思います♨

さとCのスペック

まず、レースに関係あるであろう僕のスペックを2024年開幕戦参加時点で参考までに書いておきます。

前提がズレてると参考にならない場合が特にレースの世界だと多い気がするので、最初に書いておきます。

  • 28歳・会社員(大型トラックドライバー)
  • カート経験無し、草レース数回、JAF戦(VITAチャレンジカップ)2回参加
  • 親スポンサーゼロ
  • 親コネゼロ
  • 実家出て10年
  • クルマは最低限触れる程度
  • シミュレーターの腕は中の下

参戦の動機

以前からぼんやりと『ワンメイクに出て腕試ししたいなぁ』と思っていながらなかなかタイミングも無くモゴモゴしていたところ、

いつもお世話になっているシミュレーターショップのVERSUSさんが偶然にもパーティレース車両を購入、参戦ドライバーを募集していたので、立候補させていただきました。

正直、純粋に勝ちを追求するのであれば、パーティレースの参戦経験豊富なチームからエントリーするのが王道かと思いますが、以前からお世話になっているショップさんのクルマで勝って、貢献したいという気持ちがあり、エントリーさせていただきました。

参戦スタイル

特にドライバーとして恵まれている環境では無いことは自覚しながらも、『地元岡山でワンメイクレースが開催されている』という唯一有利なカードをフルに使って西日本シリーズへの参戦を決めました。

これにより宿泊費がゼロになり、移動の交通費がぐっと圧縮され、費用が抑えれました。

とはいえ、予算が潤沢にあるわけでは無いので、練習は本番前日に会員枠2〜3枠乗るだけという感じでした。

ならシミュレーターで練習していたのかと言えばそこまでやってなくて、仕事柄、平日は家に帰れないですし、

休みの日は他の作業、(2024年はハチロクシミュレーター製作、2025年はトラックシミュレーター製作)などがあり、シミュレーターに関しては乗るより作る時間の方が長い生活を送っておりました。

変なシミュレーターを作るのが趣味なので、シムも上手いとよく勘違いされますが、動作確認くらいでしか乗らないので、走り込んでるように見えて実は走ってないランキングはかなり上位だと思います(笑)

ホイールは2セット、色違いの純正ホイールです。

最初からクルマに付いてたホイールと、追加で純正ホイールを1セット購入して上手くやりくりしてました。

タイヤは手組みして、バランスウエイトも無しで費用を抑えたりしてましたが、時間的にも色々無理あるので、個人的にはホイール最低3セットは必要かなと思ったりしました。

参戦スタイルは一夜漬けタイプで、レースウィークの前の週に荷物はあらかた準備しておいて、レース前日にアライメントやその他のチェックをするという感じでやってました。移動は自走+メカさんの機材車1台という感じです。

メカを担当してくれたヤズヤファクトリー様

あと、ロードスターは荷物が乗らないので、機材車とそれに乗ってきてくれるメカさんが最低1人は必要と思います。

2024年はその辺りも全部1人でやってましたが、2025年から体制を見直してそのような体制で参加するようにしました。

全くデータやノウハウが無い新参チームからの参加だったので、少ない練習時間を有効活用しながら、自分の中で攻略法を作っていく必要がありました。

なので、2024年の272号車は購入時そのままのセッティングから変えずに自身の乗り方で合わせつつデータ収集に特化し、具体的な改善点を探しながら戦いました。

そして2025年、集めたデータを元に、自身が乗っている180SXから番号を取ってゼッケンを変更し、勝負に出ました。

レースウィークの流れ

金曜

会員枠2枠程走行

最終セット確認後、アライメント(特にキャンバー)のズレが無いかチェック

ブレーキ他各部点検、全油種類交換(←これやってると当日大体寝不足になる)

レース当日に現場でなるべくやることが減るように準備(←重要)

土曜

前日練習2枠

参加受付

前日車検

日曜

ブリーフィング

タイヤマーキング

予選

決勝

みたいな感じです

2シーズンのリザルト

2024年・272号車

  • 開幕戦 29位/30台
  • 第2戦 7位/35台
  • 第3戦 3位/32台
  • 最終戦 18位/38台
2024年西日本シリーズ6位

2025年・180号車

  • 開幕戦 2位/32台
  • 第2戦 5位/35台
  • 第3戦 2位/29台
  • 最終戦 2位/52台
2025年西日本シリーズ2位

総獲得ポイントは最多でしたが、有効ポイント制により1ポイント及ばず2位となりました。

費用

かかった費用をざっくり書いてみます。

1レース

エントリー費西日本NDシリーズクラス 

47,300円

車両レンタル費+メンテ代 

200,000円

メカニック日当 

20,000円

前日会員枠走行(2枠) 

6,600円×2=13,200円

ガソリン(ハイオク)

満タン3回分くらい?90Lとして 

170円/L×90=15,300円

合計 295,800円

シリーズ(年間)

タイヤ3セット 

60,000円×3=180,000円

ブレーキパット(フロント) 

19,800円×2=39,600円

ブレーキパット(リア) 

17,600円

ブレーキローター(フロント) 

30,000円 

ホイール純正(中古1セット) 

60,000円

デジスパイス4 

46,000円

Gopro 

80,000円

合計 453,200円

装備品、ライセンス代等は別

トータル

1レース 295,800円×4戦=1,183,200円

1,183,200+453,200=1,636,400円(年間)

ざっくり計算でこのくらいでした。

遠征組の方はこれに交通費、宿泊費がかかってくると思います。

最終戦と11月の総括

僕自身、JAF戦のシリーズ参戦は初めてで、ロードスターのノウハウも一切無いところから初めたので、右も左も分からない状態から手探りで始めました。

レースを通して感じたのは、レースは始まる前の環境作りから始まっていて、レース当日に実力以上のことはできないということです。

サラリーマンレーサーの場合、レースを続けれるだけの資金を稼ぐこと、レースに参戦できるスケジュールを自由に確保できるという環境作りが必須になってきます。その環境作りも腕の一部ということです。

自分自身、小さい頃からレースをやっているような人が周りにいたわけではないので、その辺りの環境作りは自分で色々失敗しながら手探りで作り上げました。

転職や、引越は人よりかなり多い自信はあります。

そうやって環境を変えながら、レースを続けれる環境作りをしてきました。

現在ではトラックドライバーをしながらレースをやっています。

会社も理解がありHPでも紹介してもらえました。レースの為のスケジュールも調整しやすいので、仕事や住む所を変えてでもレースやりたいと思える人は僕に連絡くれたら紹介します。

ただ、絶対的に本業がある以上、練習に割ける時間は限られるので、普段の生活環境から意識を変えていく必要があると思っています。

その辺りの工夫はこちらに書いてます↓

2025パーティレース西日本シリーズ最終戦は11/22(土)開催でしたが、実は他に2つレースが11月に集中しており、5連休を2回取得するという暴挙にも快く応じてくれた会社には感謝しています。

1つは11/2(日)開催の備北軽四耐久、もう1つは11/16(日)開催のS耐チャレンジ富士

かなりスケジュール的には忙しかったですが、自分自身、ちょうど30歳になる誕生月でもあったので、20代ラスト今自分が持てるリソースをフル活用して3レース全てでチャンピオンを取ろうと決めて挑みました。

備北軽四耐久

これは参戦5年目になるレースで僕の基礎を作ってくれたレースになります。

このレースで学ばせてもらったことはとても多く、特に台数の多いレースで長時間走ってゴールまでクルマを安全に速く持っていく技術は他のレースでも応用できる場面が多く、非常に役に立っています。

結果はNA改造クラス優勝、総合でもチーム高田眼科でワンツーフィニッシュを獲得できました。

S耐チャレンジ富士

僕自身、富士スピードウェイは走ったことが無かったので、どこまでやれるか分かりませんでしたが、やれるだけやろうと思って挑みました。

木曜日、前日夜岡山からVERSUSロードスターで自走で来て、そのまま会員枠を2本走行して練習。

金曜日、本番で使う相方の英吾くんのロードスターで一本だけ走行

土曜日、予選

日曜日、決勝

ポールトゥウィン、ファステストもゲットできてめちゃくちゃ嬉しかったです。

決勝終わってそのまま自走で岡山帰って翌日仕事というハードスケジュールでした(笑)

月曜も休みにしようと思えばできたので休めばよかったなと思いました♨

パーティレース最終戦

6月の第3戦以降一度も練習には来れていませんでしたが、最終戦、2024年から積み上げてきたパーティレースの経験を総動員して戦いました。

シリーズ全体を通してみると、本業とは別に2024年はハチロクシミュレーターの開発、ガレージの製作、2025年はトラックシミュレーターの開発、新拠点の開発等色々重なっており、

もう少しパーティレースにリソースを割いていれば…と思うことはありましたが、この最終戦前の1週間に限って言えば、パーティレース以外のことは全て忘れて決勝でてっぺんを取ることだけを考えて取り組めました。

予選

タイヤのストックが潤沢にあるわけではないので、前日練習はボロボロのタイヤで走って58秒フラットくらいが関の山でした。

ですが予選本番の勝負タイヤに初めて履き替えて、自己ベストを更新して初の56秒台に乗せることができました。内圧が思ったより上がり過ぎており、少し美味しいところを外した感じもありましたが、概ね満足でした。

ぶっちゃけ、一発のスピードは4馬力多い新型REや、作り込まれたRCには敵わないので、予選は最低でも5位以上必達。

そこから決勝の駆け引きと、普段8周のところ、最終戦のみ12周であることから一発の速さより、後半に失速しないセットに振って最後までペースを落とさない作戦で勝負に出ました。

決勝

決勝は35号車のマシントラブルもあり、SC入った段階で4位、そこから117号車、288号車をパスして前に出ましたが、先頭の156号車はSC明けの段階で288を1秒以上離していたので、2台パスした後に追いつくのはかなり難しい状況でした。

正直、ウチのドノーマルのRCとしっかり仕上げられたチームのREだと、僕がスリップ使って出すペースをREは単独で出せてしまうので、スリップを離されない為に使える距離じゃないと付いていくのは不可能でした。

結果は2位、シリーズも2位で終わりましたが、文字通り全力を出して戦えたこと、こっそりファステストも取れたこともあり、自分の中ではある程度納得できました。

以上、3レースかなり忙しかったですが、やってよかったです。特に軽四耐久、これは他の2レースでも活かせる経験をたくさんさせてもらえました。

そしてS耐チャレンジ富士、初めての舞台、初めてのレースで自分の持っている技術がどれだけ通用するか試す絶好の機会になりました。

最後にパーティレース、ロードスターのクルマとしての完成度の高さがドライバーを育ててくれる素晴らしいレースであることはもちろん、レースの流れ、段取り、組み立て方などレースに必要なものを全て学ばせてもらえる素晴らしい場だと思います。

この記事を見て、自分も始めてみようと思った方が一人でも増えてくれれば幸いです。