原チャリ育ちドライバー

さとC

さとC

クルマ好き

クルマ好きも色々居て、見たり弄るのが好きってタイプと乗るのが好き、走らせるのが好きってタイプが居ると思うんですよね。


©️楠みちはる(著)湾岸ミッドナイト コミックス18巻

見たり触ったりするだけなら免許を持ってなくてもできますが、乗ることはできないです。

みなさんご存知の通り、日本国では18歳にならないとクルマの免許って取れないんですよね。

乗って走るのが好きなタイプはどうすればいいのか。

「レーシングカートに乗ればいいんです。」

という意見もあるでしょう。

ただ、それも一般の家庭には難しい場合が多いです。

ある程度本格的にやろうと思うと数百万単位でかかってくるこの競技。

誰でも気軽にできるものではありません。

小学時代

僕も小学校低学年の頃、母親に

「あんた何かやりたいこと無いの?スポーツとか」

と聞かれた時に、当時アニメでやってたカペタを見てたのもあって、

「カートやってみたい!」

と言うと

「お金かかり過ぎるからアカン」

と一蹴されたのを未だに覚えています。

それからずっと、16歳でバイクの免許を取るまで、特にやりたいことも無く、なるべく親に迷惑をかけないよう、お金を使わせないように比較的遠慮しいな子供だったように思います。

やりたいことがあってもひたすら我慢。

月々のお小遣いとかももらったことなかったので、特に遊びに行くこともせず、だらだらと毎日を過ごしていました。

そんな中、小学校3年くらいの時だったと思いますが、初めて家にゲーム機がやってきました。


出典:©️2003 Sony computer Entertainment Polyphony Digital

PS2のレーシングパックというやつです。

グランツーリスモ4「プロローグ」が付属していました。

当時何も分からずコレでがむしゃらに遊んで、走ってました。最初はフットブレーキが□ボタンなのが分からず、◯ボタンのサイドブレーキで減速してました(笑)

ただ、ゲームは1日30分と決められていたので、毎日少しずつ進めました。

中学時代

中学になるとゲーセンに入り浸るようになります。

目的はコレ↓


©️SEGA 頭文字D しげの秀一 講談社

頭文字D ARCADE STAGE 5をひたすらやりこんでました。

歴代のARCADE STAGEシリーズ、5以降も含めて、このD5だけは挙動が異色で、ゲームっぽくないというか妙にリアルで評判のゲームでした。

グランツーリスモで練習してたおかげもあって、ゲーム内のランクが最高のSSになったりしたこともありました(笑)

ランクは下から

  • D3
  • D2
  • D1
  • C3
  • C2
  • C1
  • B3
  • B2
  • B1
  • A3
  • A2
  • A1
  • S3
  • S2
  • S1
  • SS

と順に上がっていく仕様でした。

ゲーセンに入り浸るにもお金が必要だったので、毎月のお小遣いをもらってなかった僕は、家から10キロ程離れた所にある親戚の家にチャリで行って、クルマの洗車や雑用をこなしてお駄賃をもらってそれを軍資金に通ってました。

行く道中めちゃくちゃでっかい心臓破りの橋があるんですけど、それがチャリだとめっちゃキツいんですよね(笑)

当時からお金は働いて貰うものという認識が刷り込まれていました(笑)

それでも他の友達はもっとお小遣い貰ってたりしたので、同じようにやってても周りより上手くなれません。

そこで家でグランツーリスモで練習して、ゲーセンに行って本番…

みたいにして走ったり、全国対戦で他のプレイヤーに勝ち続けると、100円で3レースまで出来るので、貧乏で人より多く走るには勝ち続けなければなりませんでした。

ある程度上手くなってくると、仲間内のプレイヤーの代走を任されたりしてタダで走れるようになったのでめちゃくちゃお得に走れてました。

高校時代

高校生、16歳になるとバイクの免許が取れます。

が、もちろん校則では禁止。親も大反対。

でもエンジン付きの乗り物に早く乗りたい一心で免許を取ってバイクを買って乗りました。(高校になってすぐバイトしてたのでお金はあった)

今思えば、ずっと言いなりだった僕が親の反対を押し切って何か行動した始めての出来事だったと思います。

自動車学校への講習の手続きからバイクの購入、登録まで全部自分で調べてやりました。

この時初めて、自分から行動すれば変えられるんだということに気付けた気がしました。

最初に買った原チャリはこっそり乗っていることが親にバレ、原チャリは売却、免許はボッシュートになってしまいました。

ですが、少年は諦めず、またもやこっそり2台目を購入し、夜な夜な乗り回す日々を送るのでした。

フルノーマルのスズキZZ

この1台のスクーターから塗装の知識や、電気の仕組み、ボアアップ、駆動系チューン、エンジンスワップまで色々な勉強をさせてもらいました。

最終的にはエンジンスワップして113ccになりました☆

原チャリは構造がシンプルで、色々触っておくと将来クルマを触ることになっても役に立つ経験が多くできると思います。

またこの頃、バイトもしてて少しずつ自分で色々買えるようになってたので、初めてハンコンを買いました。

ロジクールのG27というやつです。

この時はグランツーリスモ5でした。

3ペダルでHパターンシフトってだけで

「実車やん!」

ってなってました。ものすごい衝撃でした。

コックピットも有り合わせでペダルの角度調整したりして、試行錯誤の末にたどり着いた、自分の中では完璧なレーシングシミュレーターでした。

今見たら、

「シート、パイプ椅子やんw」

ってなりました。

免許取得後

レースに出たい!と思いながらもこれと言ったコネも無く、お金もありません。カネ無し、コネ無し、才能無しの三重苦でスタートしました(笑)

とりあえず3年間バイトして貯めたお金で最初のクルマ、トヨタ スターレット グランツァV(EP91)を買いました。

右も左も分からず買ったはいいけど、スターレットで出れるレースなんかあるのか!?

当時の僕には何も分かりませんでした。周りに教えてくれる大人もいません。

とりあえず割と近かった近所の峠の夜のレースに参加する日々をしばらく送りました。

深夜の時間帯で走ってベテラン勢にぶっちぎられては、明け方近くのみんな帰ったくらいの時間を見計らって走り込んで練習、また次の深夜の時間帯に走って──

みたいなループでした。1年とちょっと乗りましたが、一度も事故せずFFの基礎を練習させてくれたいい相棒でした。

あるきっかけで、このスターレットで初めて岡山国際デビューをしました。

岡山国際デビューの話はまた別記事で

19歳で岡山国際を初めて走ってからと言うもの、すっかり取り憑かれてしまって、

「もっともっと走れる環境にしたい!」

と思うようになりました。

MYガレージ

という訳で、19歳の冬、実家から更にサーキットに近い賃貸で一人暮らしを初めることにしました。

サーキットに近くはなりましたが、職場からは遠くなったので、職場に住所変更の届けをすると、不思議な顔をされたのを覚えています(笑)

新居です(笑)

家賃3万で2DK!田舎なので安い!ネットはありません!光来てない!

引っ越した当時は貧乏過ぎて冷蔵庫も洗濯機も買えず、その状態で半年くらい暮らしました(笑)冬で良かった…

この時代に洗濯板でガチで洗濯してたの僕くらいだと思います(笑)

カーテン買えないのでハンガーに服掛けてカーテン代わりに。蛍光灯も台所の1部屋分しか無いので他は薄暗い…

でも僕にとっては最高の城でした!

なぜなら一階のガレージがめちゃくちゃ広い!

この頃丁度NAの180SXに乗り換えたてですね!

普通車は4台くらい停めれる感じでめちゃ広いです!

さらに、岡山国際サーキット、中山サーキット、備北サーキットが下道で一時間程で通える高立地!

僕にとっては都会の駅近物件より価値がありました!

さいごに

一人暮らしを始めたのは、サーキットに近い物件だったからと言うのもありますが、19年間生きてきてやっと本当にやりたいことに集中できるようになって、好きなことを始めるなら、まず自分の身の回りのことを一人でできるようになってからがスタートだと考えたからです。

ぶっちゃけ、小さいころはクルマ好きバイク好きだと、何かと我慢することが多いと思います。

例えば、野球が好き、サッカーが好きとかだとそれに打ち込んで没頭すれば、結果が出たり周りからも誉められたりしますが、クルマやバイクで環境に恵まれない場合、非行の対象として扱われます。

別に誉められたくてやってるわけでは無いですが、

学校や教師、親に反対され、ろくでもないやつだと烙印を押される。

しんどいことがある度に、何度も他のことが趣味だったら良かったのにと思うこともありました。

周りがそういう環境じゃないというだけで、理解してくれる人が居ない、理解しようとする人が居ない。

そう思う度に、小さい頃親に言われたこの言葉がフラッシュバックします。

「そういう家庭じゃないんやから諦めなさい」

ずっと小さい頃はそれを信じて諦め続けてきました。

でも失敗しながらでも諦めずにもがいて進めば、成し遂げれることが少しずつこの年になってようやく分かってきました。

こういうことを教えてくれる大人にもっと昔に出会えていればもっと違った道を歩んでいたかもしれません。

確かに諦め続ける方が何倍も楽だと思います。

「あいつは特別だから」

「あいつは恵まれてるから」

なら持たざる者は諦め続けて決められた道を行くしかないのでしょうか?

そんなのは例え楽でも面白くもなんともないと思っています。

手札が少ないなら少ないなりの戦い方だってできると思います。

どんな手を使ってでも諦めず前に進める雑草魂

短期的には損をする選択をしないといけないこともあるでしょう

失敗した経験も成功するまでやれば成功への糧になりますが、諦めてしまえば、それは失敗として確定してしまいます。

僕も少しかじってましたが、現状その辺をひっくり返せる可能性があるのはe-motorsports、レーシングシミュレーターだと思っています。

僕みたいに拗らせてしょうもない思いをして遠回りする人が少なくなって欲しい。僕より若くて走りたい人はどんどんバーチャルの世界で走り込んで欲しいです。

貧富の差だけでは無く、純粋に速いやつが上に上がれる世界だと思っています。

良いソフトや良いデバイス、シミュレーターも充実しています。

最近はSNSも発達しているので色々な人に話を聞くこともできるでしょう。

色々な物に触れて自分で環境を切り開いていってください。

この記事は、人に見せるのがメインというより、『10年前の自分に伝えれることがあるとしたら』という仮定で書きました。

世の中、知れば知るほど、もっと早くに気付けていれば、みたいな本質的なことって色々あります。

そういう事を気付かせてくれる人が自分の時には居なかった分、自分で経験して分かった事は後輩に伝えたいという気持ちもあったりするので、当ブログでは、経験して気付いた事を書き残すようにしています。

全てその通り信じろと言うわけではありませんが、知識は多い方が良いので、何でも貪欲に吸収して、自分の中で取捨選択して成長の糧にしていってください。

『段取り8分、仕事2分』という言葉があります。

レースも同じで、勝つためには

『段取り(環境)8分、レース2分』

だと個人的に思っています。

それではまた。

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