【運転上達】街乗りから意識したい運転雑学20選【サーキット走行】

さとC

さとC

先日、質問箱にこういったご質問をいただきましたので、今回は僕なりの練習法なんかをご紹介できたらと思っております。

ベスト・キッド

皆さんはベスト・キッドという映画を見たことはありますか?

主人公に空手の達人が空手を教える映画なのですが、

達人が用意した練習メニューが『ワックスがけ』や『ペンキ塗り』といった雑用ばかり。

こんな練習に意味があるのかと疑問を抱く主人公でしたが、

この雑用にしか見えない練習こそが空手の動きをマスターするための特訓になっていました。

このように一見無関係に見えることでも、考え方や視点を変えることで練習に応用できるということが描かれています。

これはドライビングにも応用できると思っていて、決してレーシングスピードで走ることだけが速くなる為の手段ではないと個人的に思っています。

実車をサーキットで走らせるには非常に多くのお金がかかります。

どんなスポーツでもお金がかかることは確かですが、モータースポーツは特に顕著で、貧富の差が速さに直結すると言っても過言ではないと思います。

実家の太さも才能の一部」なんてことも言われてたりします。

では、「持たざる者」は速くなる方法は無いのか?

色々やってみましたが、正直、本当に恵まれた環境で走っている人に「量」も「質」も追い付くことはほぼ不可能だと思います。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

ですが、工夫次第でその差を小さくすることはできると思っています。与えられた環境でベストを尽くし、使える物は全て使って速さに繋げていく雑草魂が必要です。

何より、そういうやつにこそ一枚噛んでやろうって気になりませんか?

持ってないモノを数えても仕方がない」は、本当にその通りで、「いかに持ってる手札で上手く戦うか」を考えることが重要だと思います。

近年では高性能なレーシングシミュレーターも登場し、単純に「腕」のあるドライバーが上に上がれる環境ができてきたと思います。

いつもはそのレーシングシミュレーターについて書いていますが、今回は趣向を変えて、シミュレータートレーニング+αの町乗りでできる練習方法にスポットを当てて書きたいと思います。

完全自己流の部分がほとんどですので、効果があるかは謎です(笑)

あと完全にキングボンビーによるキングボンビーの為のインチキ臭い記事なので、信憑性は都市伝説以下だと思ってください。

お金のある人はさっさと閉じて、パパに買ってもらったクルマで毎日サーキットで走り込んでくださいw

その方が100倍有益です(笑)

そしてキングボンビーの皆さま、効果無いやんけ!といったクレームは受け付けておりませんのでご承知おきください。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社 コミックス17巻より

毎日クルマに乗る仕事をチョイスする

毎日運転をして無意識にでも身体が動くくらいにしましょう。

そういう環境に身を置くことなら誰でもできます。

すぐに転職しましょう。

一日の半分くらいを運転に費やすような仕事にすることで、とりあえず練習の「量」だけでも確保しようということです。

効果は薄いかもしれませんが、無意識に身体が反応するくらい運転の動作を身体に染み込ませる為にもやらないよりはマシです。0.1秒が大きく結果を左右する場面では役に立つかもしれません。

ちなみに僕は岡山市の県南の会社から県北の津山市の自分の担当エリアまで片道60km、最低でも1日120kmは走っていました。

その道中、約30キロ程ある、通称『やまなみ街道』と呼ばれる広域農道が僕のホームコースでした。

クルマは4速オートマでNAのハイゼットカーゴでした。

当然激遅です。3ATでは無いのがせめてもの救いです。

ですが、遅いからと言って何もせずただ何となく乗るのではもったいないです。

『量』を確保した後は、工夫しながら『質』を1ミリずつでもいいから上げる努力をします。

このオートマの軽四で毎日走りながらやっていたことをご紹介します。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社 コミックス17巻より

車両感覚

ボディサイズを知る


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社 コミックス17巻より

自分のクルマの全長、全幅、ホイールベースは把握しておいてもいいと思います。特にホイールベースは高速走行時のみならず、低速でも特性の違いに大きく影響すると思います。

僕自身も普通車から中型車、大型車まで乗ったことがありますが、全幅が1m伸びるのとホイールベースが1m伸びるのでは後者の方が運転への影響が大きい気がします。

交差点を曲がる時、車線変更をする時、バック駐車をする時、全てにおいてホイールベースの違いは顕著に影響してきます。

正確には慣れるまでに時間がかかるというか、いつまでも手の内に入る感覚が掴みにくいというのが正しいでしょうか。

扱い切れないクルマっていつまでも小さく感じないんですよね。

子供の頃や免許取り立ての頃を思い出してみてください。初めて乗るクルマってめちゃくちゃ大きく感じませんでしたか?

それが段々慣れと共に小さく感じるようになって手足のように扱えるようになります。

ただ、それも慣れている速度域での話。初めて体験するような速度でいきなり走らせると、それまで小さく感じていたクルマが途端に手の内に入り切らなくなり破綻する──

そんな感じの経験、皆さまお有りではないですか?

そのクルマをちゃんと知り、キチンと動かしていく──

そういう当たり前のことを街乗りレベルから見直そうというのがこの記事の趣旨です。

まず、全幅は左フロントタイヤの位置を、ホイールベースはリアタイヤの位置を正確に意識することが必要になってきます。

特にこのリアタイヤの意識は本当に重要で、低速走行時も高速走行時も影響してくる部分になります。

僕自身、最初はFF車に乗っていたので、元々はフロント中心の走り方だったと思います。フロント荷重で曲げてあとはデフに任せて踏んでいく、、リアはそれについて来れば良い。みたいな乗り方でした。

そこからFRに乗り換えて、ドリフトをするようになってリアのスライドをコントロールする術を覚えてから少しずつリアを意識した走り方になっていきました。

それと決定的に変わったのが、VITAに乗ってからです。VITAはMRなので、全ての動きがリア中心。リア軸で乗らないと全く速く走れない乗り物でした。

この点に関してはドリフトもグリップも共通で『リアタイヤにいかに仕事をさせるか』にかかってると思います。

リアタイヤをある程度コントロール出来るようになるとこんな感じのこともできます。

左フロントタイヤの感覚を掴む

まず一番は左フロントタイヤの感覚を掴むことです。

僕がやっていた方法は、

  1. マンホールを踏む
  2. 白線をトレースする
  3. 溝落とし

1.マンホールを踏む

道路にあるマンホールを左フロントタイヤで踏むことを意識してました。

道路には大小様々なマンホールがありますが、踏むと踏んだ感触でタイヤの位置が分かりやすいです。

タイヤ一本分の幅の直径のマンホールが踏めるようになってきたら、かなり上達してくると思います。

2.白線をトレースする

左側の白線、ギリギリを攻めてみましょう。踏むと音が鳴る白線とかもありますが、鳴らないギリギリで走れるようになればOKです。

ミラーを少し下めに設定して答え合わせしながらはしりましょう。

3.溝落とし

溝落とし。溝と言うより、アスファルトの段差みたいな所がホームコースに2箇所くらいあって毎日それに引っ掛ける練習をしてました。1、2をクリアできる人なら余裕でできると思います。

溝落としは極端な例ですが、なんでもいいので目印を決めてそこを狙ってみましょう。ただ、答え合わせが踏んだ感触なりミラーで確認するなりでできるものがいいと思います。

ただ、カッチョイイホイールであんまり攻めすぎると、縁石とかにヒットして悲しい事件が起こったりするので、やるときはどうでもいい鉄チンホイールとかでやるのをオススメします。

リアタイヤの感覚を掴む

  1. コーナーで目印を付けてリアタイヤを引っ掛ける
  2. バック駐車の時車止めに感覚で寸止めする
  3. キャッツアイを踏まずに車線変更

1.コーナーで目印を付けてリアタイヤを引っ掛ける

予め左のミラーを少し下向きにセットしておきます。(リアタイヤが映るくらい)

んで、カーブを曲がるときに毎回目印を決めてその目印に向かって左のリアタイヤを寄せていきます。

僕の場合は毎日通るルートに鋭角に曲がるカーブがあって、そこのカーブのちょうどクリップの辺りに溝があってその溝とアスファルトの段差がタイヤの幅半分くらいあるので、その段差めがけてリアタイヤを引っ掛ける練習を毎日してました。

目印はなんでもいいです。そこら中に使える物は転がってます。

あと副次的な効果ですが、そういう道路の起伏とか使える段差、とかを意識的に見るようにしとくと、いざサーキットに行った時もそういう目線でコースを見ることができるので、瞬間的に「通せる」「通せない」の判断が付きやすくなると思います。

2.バック駐車の時車止めに感覚で寸止めする

リアタイヤの感覚が分かりはじめたらその感覚をもってリアのクルマ止めに寸止めで止める練習をしてみましょう。

リアタイヤだけでなく左右のクリアランスも白線に対して均等になるように停めてみてください。

駐車をする度に練習して毎回採点してみてください。1が狙ってできる人ならこの辺もある程度感覚でできるようになると思います。

3.キャッツアイを踏まずに車線変更

センターラインにキャッツアイが埋まってる所とかありますよね??

そこを車線規制とかで跨がないといけない場面。

タイヤ四輪の感覚が正確ならそのラインを跨ぐ場面でも一輪も踏まずにクリアできると思います。

滅多に無いシチュエーションなので、答え合わせ的にやってみるといいと思います。

それとたまに僕がやるのが、前走車が火が着いたままのタバコを捨てた時。タイヤで踏んで消して差し上げます。

操作の反復練習

街乗りは乗ってる時間も長いので一つ一つの操作を見直すのに最適です。

ステアリングの切り方

教習所で習う送りハンドルではなく、押して切る、引いてカウンターの意識でステアリングを回します。

また、切り始めは可能な限り手前から、早くちょっとずつ切るを意識します。

この切り方に行き着いたきっかけは、軽バンの後ろに載せてる大量の工具とか部品でした。

仕事柄、工具やら部品を後ろに満載積んで走ってたのですが、広域農道とかでいい感じに走ってるとすぐグチャグチャになって大変なことになってました。

毎回片付けるのがめんどいので、「どうすればグチャグチャにならずに済むか」を考えた時にコーナー入口で急にステアをパキっと切り込むとその反動で荷物が崩れていました。

それならより手前から少しずつ切って荷物をゆっくり動かせば崩れないんじゃないか!?となり早め早めから切るクセを付けるようにしました。

すぐにはできませんでしたが、徐々にコツを掴んで荷物を崩さない走り方ができるようになりました。

特に、このハイゼットカーゴみたいに足が柔らかくて重心が高いクルマ程、ステアリングを切ってから曲がり始めるまでの時間が長いです。

そういうクルマ程、ストレートのうちから予め舵を入れておく=プリロードを掛けておくような切り方が有効だと思っています。

早めから押してステアリングを切ることで、路面の状況やタイヤのグリップの限界が分かりやすいと思っています。

特に、ウェットの路面や、タイヤのグリップが低い時程、パキ切りをすると急激に姿勢を乱しやすいです。

晴れの日にハイグリップタイヤを履いて走ると誤魔化せてしまう荒い乗り方もグリップが低くなると顕著に現れます。晴れの日で誤魔化せていても実はタイヤやクルマに負担をかける乗り方になっているかもしれません。

レーシングスピードで走らなくても、普段街乗りの時からステアリングからのインフォメーションを感じ取る練習をする=センサーを磨いておくことが重要だと思います。

ちなみに、冬季になるとスタッドレスに交換になるのですが、これがめちゃくちゃヨレるんですよね。

普段にも増して早くからステアリングを切って行かないと、どアンダーで全く曲がらない子になりました。

しかしながらその状態で冬を越して春先に夏タイヤに履き替えると、ただのエコピアがA052くらい食うような錯覚に陥りました。(まさしくエコ)

あの時の感動は今でも忘れれません。

また、手をクロスさせない切り方やカウンターの当て方を練習することで、ドリフト時や、急にクルマがスピンモードに入った時にも対応しやすくなります。

グリップでも送りハンドルになってる人、FF乗りの方に多い気がしてますが、その場合急にリアが出た時の対処が遅れる傾向がある気がしてます。

特にドリフトは振りっ返しの時にかなり早めからカウンターを当てる準備をしてます。

ペダルの操作

毎日同じコースを走る僕のスーパーハイゼットには、予め靴を何種類かクルマに積んでおいて、毎回履き替えながら乗っていました。そうすることで、フィーリングが変わってもすぐに対応できるような練習をしていました。

個人的に色々なクルマを乗る上で一番戸惑うのって「ペダルの操作感の違い」だと思ってます。その違いをすぐアジャストして自分の物にできれば、初めて乗るクルマでも、より正確にマシンをコントロールできると思います。

その操作感の違いを底の厚みが違ったり、靴の硬さが違う物を用意したりして再現することで練習していました。

下記の左足ブレーキの練習と組み合わせてやるのが結構オススメです。

AT車

AT車は左足ブレーキの絶好の練習機会です。

利き手ではない手で箸が使いにくいように、右足でブレーキを踏むことに慣れている人は、実は左足は細かい仕事ができないのです

なので、左足にブレーキを踏むという3つのペダルの中で1番細かい仕事を覚えさせることによって、実戦での左足ブレーキはもちろん、3ペダルMT車に乗った時にクラッチを操作する時にも細かい仕事ができるようになるので、初めて乗るクルマでもエンストしにくくなったり、クラッチを労るペダルワークが身についたりします。

特に強化クラッチの車両を動かす時には、左足により繊細なコントロールが求められます。

左足ブレーキで現時点で5段階くらいしかコントロールできていないのなら、倍の10段階に増やす練習をしてみるのがいいと思います。

ひとまず、右足でブレーキ踏んでも左足でブレーキを踏んでも全く同じにできるように練習しましょう。

あと、これは全てのことに言えることですが、機械の大まかな仕組みは理解しておくのが上達の近道だと思います。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

例えば、何故半クラッチをしないといけないかと考えた時に、構造が頭に思い浮かぶ人は、イレギュラーな状態になったとしてもリカバリーが早いし自分で考えて動くことができます。

有名なこのシーン


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社 コミックス16巻より

なぜこの時、黒木さんはクラッチを切ったのか?

大まかに構造が頭に思い浮かぶ人は分かると思います。

ドライバーとして走る以上、クルマに万が一の事があった時にも最善の対応ができるようにしておきたいです。

ちなみにクルマの構造を知らなかった当時の拓海くんはエンジンブローした時にはスピンしちゃってました。

アニメ版で見るとよく分かりますが、リアタイヤがロックしてテールを左右に振りながら最後にはスピンしています。

たまたま何も無いところにスピンしたので外装は無事でしたが、もし壁にヒットしていたら相当のダメージを負っていたでしょう。

同じエンジンブローの描写ですが、ドライバーの熟練度によって結果は大きく違うものになっています。


出典:しげの秀一(著)『頭文字D』 講談社

この時僕もクラッチを切って惰性でピットまで戻る事ができました。

ライン取り

常にライン取り、組立は意識しましょう。普段から効率的なラインを探すクセを付けておくと、実戦で使えるコース幅を瞬時に見極める練習にもなります。

街乗りでは特に、先述した『荷物を崩さない走り』を実践する為にライン取りも非常に重要になってきます。

例として、コーナーでのRを一定に保つことを意識してみましょう。

複合コーナーでも一つのRで走るようにしてみるといいと思います。

具体的にはコーナーの途中で大きくステアリングを切り足さない、コーナーの途中で一度切ったステアリングを戻さずに走れるラインを見つけましょう。

極端なことを言えば、ショッピングカートで買い物をしてる最中でもベストなライン取りに拘ってほしいですね。

『ただ、何となく走る』ではなく、なぜそのラインなのか?が具体的に説明出来る組立を意識してみてください。

感覚的な物を言語化する練習にもなります。

特に、遅いクルマの特権として、「どのラインで走ると効率がいいか」が分かりやすいと言うのがあります。

例えば、『最短距離を優先』か『アウトインアウトでアベレージスピードを優先』で迷った時にパワーのあるクルマだとパワー感に騙されて分かりにくかったりしますが、ローパワー車だと顕著に現れるので分かりやすいです。

それと、ライン取りに付随して、前述の車両感覚が上手く鍛えられ、ミラーを駆使して他車の死角を常に意識して走れるようになると、『自車位置を俯瞰で見るイメージで走れる』と言うのがあります。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

『リアタイヤの感覚を掴む』の項でも少し触れましたが、瞬間的にクルマを『通せる』『通せない』の判断がつきやすくなるということです。これはクラス違いの車両がごった返している耐久レースなんかだと非常に強力な武器になります。

ただ、この練習を街乗りでやるのは免許の点数が無くなる恐れがあるのでできません。

そこで僕は、普段の仕事に置き換えて練習しています。

今は運送系の仕事で長距離の大型に乗っているのですが、僕の仕事は誰しもが嫌がる手積み手降ろし通称『バラ積み』が仕事の半分以上を占めます。

「大型 バラ積み」とかでググってもらえると雰囲気は伝わると思いますが、段ボールのケースを何百、多い時には何千ケースと積むことがあります。

米袋30kgを440袋とか。

もちろん一人で。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

夏の炎天下この作業はマジでシビれます。

ですが、この誰もが嫌がる『バラ積み』を楽しくできたらそれだけでめっちゃお得じゃないですか?

僕の場合、段ボールのケースを積む時、特に『大きさがバラバラな物』を積む時に、少しでも多く積む為に隙間なく載せていくのですが、段ボールを持った瞬間に『この隙間なら入る』とか、『向きを変えれば入る』を判断してモノの目測を鍛える練習をしています。

おまけに筋トレもできて、炎天下の中集中力を切らさず、アタマ使って数量を計算しながら積み込んでいくって、真夏の耐久レースを想定するとすごくいい練習になってると思いませんか?


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

モノの目測を鍛えて、車両感覚も鍛えれば、クルマを『通せる』『通せない』の判断が素早くできて、トラフィック処理も上手くできるんじゃね?ってお話でした。

速度縛り

岡山で言うと53号線とか180号線みたいな淡々と緩いカーブが続く一本道みたいな道路を走ってると、直線だけ制限速度+10キロくらいで走ってる人が多くないですか?カーブはめっちゃ遅いのに。そんな時は最高の練習相手になってくれます。

そういう人の後ろについた時は無意識についていくのではなく、ぴったり制限速度でついていく練習をします。

直線では制限速度+10キロくらいで走ってる人もカーブに差し掛かると制限速度を下回ったりします。

そういう時に自分は速度を落とさずに制限速度のまま、車線内をめいいっぱい使って走れるラインを探しながら、前走車についていきます。

そうすることによって、ストレートで離され、コーナーで追いつくといった構図になると思います。

ライバル車よりストレートが遅い場面はよくあります。そんな時でも勝てないまでも負けない走りを続けていくとチャンスが訪れたりするものです。

そういうチャンスを引き寄せる為にもどういうラインが速いのか、タイヤを傷めないラインはどれなのか。を考えながら走れることが必要になってくると思います。

動体視力

動体視力を上げる為のトレーニングは色々ありますが、僕が街乗りでやっているのは、『対向車のナンバーを読む』『対向車のドライバーの表情を見る』とかはやってます。

一般道なら約60km/h、すれ違って相対速度なら120km/h。

120km/hで走ってる最中に止まってるモノを見るのとほぼ同じです。

それを高速道路でやれば100km/hの相対速度で200km/hにもなります。

ですが、よそ見のし過ぎに注意。危ないので。

それに注視して読むのは割とラクなので、できれば視線は真っすぐ道路を見た状態で視界の端っこで読むようにしてみてください。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

死角を意識する

自車を俯瞰で見れるイメージが付いたら、街乗りで死角を意識してみましょう。

自車の死角を意識するのはもちろんのこと、慣れてきたら他車の死角を意識するようにしてみましょう。

自車だけでなく、周りのクルマも俯瞰でイメージすることで、死角を意識しやすくなります。

他車の死角を意識した走らせ方、立ち回りを練習することで、安全運転にも繋がりますし、多くのクルマが混走するレースでも非常に強力な武器になります。

特に、この点は自動車からは見落とされがちな二輪車に乗っていると、『見られていない』を前提とした動きが特に必要になるので、練習になります。

常に他車の『死角に入らない』を意識して街乗りしてみてください。

ブレーキを踏まない走りとラインを意識する

特に高速道路で有効な練習方法ですが、なるべくブレーキを踏まない走りを意識してみましょう。

もちろん、全く踏まないのは危ないので論外ですが、無駄なブレーキは減らしましょうというお話です。

他車との適切な車間距離、他車の動きの一歩二歩先を読むことを意識するだけで無駄なブレーキは減らせます。

他車の動きをよく見ていると、車線変更前や追い越しをかける前など、必ず予備動作があるはずです。

他車の心理を読むつもりで観察してみましょう。

前を走るクルマにもし何かあった時、隣の車線のクルマがもし急に割り込んできた時、等を想定して、予め対処法を考えながら走っておくことも有効です。

そういった状況がもし起こった時、自車が俯瞰で見えていれば、『追い越し車線は空いてるからそこへ逃げよう』とか、『それもダメならさらに車間を開けよう』等を考えることができます。

周りのクルマにもし何かあった時でも自分だけは交わしきるイメージを作りながら走りましょう。

ブレーキを減らすと、ブレーキパッド代、燃費の面でもお得で一石二鳥です。

また、走行車線を走っている時に前項でも触れた『死角』を意識しながら、サイドミラーで追い越し車線を走って追い付いて来るクルマの速度をミラーで測る練習をしましょう。

ミラーだと意外に速度感が掴めなかったりします。

自車の車線変更時など、追い付いて来る他車に対しても『ブレーキを踏ませない』走りを心掛けましょう。

原チャリで走ってみる

二輪あがりで速い人って四輪レーサーにも沢山います。

特にぶっ飛んでる人が多いですね。


出典:しげの秀一(著)『頭文字D』 講談社

僕も原チャリあがりの端くれとしてバイクはオススメしておきます。

全く乗ったことが無い人は、そこら辺に転がってる適当な原チャリで走ってみてください。

原チャリでも走り込めば何かヒントになる物が見つかるかもしれません。

また、バイクの視点や動きを知っておくことで、クルマに乗った時にも、危険を予知し、安全運転に繋げることができます。

高校時代のぼくと空冷4stのディオ

土屋さんの愛車「マメ」に対抗して付けた名前は「カメ」

お金を稼ぐスキルを身につける

はっきり言ってお金は速さに直結します。

そもそも継続して走り続けないとチャンスは巡ってきません。野球で言うところの打席数を増やすみたいなもんです。

あのイチローですら約4割。

我々凡人はもっと数打たないとお話にならないのは分かると思います。

継続して走り続ける為にもお金が必要で、巡ってきたチャンスをモノにするためにもお金が必要になります。

稼ぐスキルを身につけることは速くなる事と同義だと思って稼いでください。まだ稼げないヤングは将来稼げるようになるために勉強してください。

お金は寂しがり屋で、そして働き者です。

割と本質です。

テストに出ます。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

信頼できる仲間と走れる環境に身を置く

自分の経験を元に色々教えてくれる師匠を見つけるのが近道です。

その人に聞いて同じ失敗をしないようにすれば遠回りしなくて済みます。

ただその人が本当に信用できるかどうか見極めるのは本当に難しいです。

周りの人に恵まれるかどうかも『運』だったりします。恵まれないとかなりしんどい思いや、遠回りをすることになるかもしれません。

でも、恵まれなくても真っ直ぐガムシャラに行動すれば、いつか賛同して力を貸してくれる人も出てくるはずです。

そういう時に手を貸してくれる人を一番大切にしましょう。


俺が今欲しいのは信用できるヤツだ。心を開けるヤツかどうか見抜くのは難しい。車一台潰してそいつの真価が分かるなら、惜しくも何ともない by ハン

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT

安全運転心得

様々な運転レベルの人々が一斉に行き交う公道は、はっきり言って戦場です。

周りを全て信用せず、全員が自分のタマを取りに来てるくらいのつもりで丁度いいです。

エイジも『周りは全て信用しない』と言っていますが、この『全て』には自分自身も含まれます。

自分の操作も過信し過ぎず、冷静に状況を判断できる能力を身に着けたいです。

おそらくこの記事を見に来てくれている方は、少なからず平均よりかなり上のドライビングスキルをお持ちの方ばかりだと思います。

公道では色んな方が走っており、クルマの運転だけで精一杯の方も走っています。

バスケで例えると、ドリブルするのにボールの方を見ないとできない人と、ボールを見ずにドリブルしながら走ったりできる人くらい違うと思います。

そのボールを見ずにドリブルできる皆さんなら、ドリブルしながらでも周りの状況が見え、余裕を持った操作ができると思います。

そこで生まれた余裕を、クルマを飛ばす方向に使うのではなく、防衛運転や、譲り合いなどに使ってみてください。

運転マナーの良い改造車ってカッコよくないですか?


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

要は『だろう運転』はやめましょうってことっすね(?)

最後に

長くなりましたが、僕が普段走りながら考えてることを殴り書きしてみました。

一番大切なことは、普段からどんなクルマに乗っている時にも、クルマからのインフォメーションを感じ取る努力をしておくことだと思います。

最初はどんなに神経を尖らせても、タイヤのグリップ!?アンダーステア!?オーバーステア!?

みたいに分からないことだらけだと思います。

ですが、分からないからと言って感じ取る努力を怠っていると一生分からないままになってしまいます。

構造を知り、タイヤやサスペンションの気持ちになってコチラから対話の扉を開いておかない限り、本当の意味でのクルマとの対話は成立しません。


出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社

ここまで、現時点で使えそう!と思うことは全て書きました。

このページはまたちょこちょこアップデートして、少しでも有益な記事になるようにがんばります。

このページに書いてあることを実際に実践するかはあなた次第ですって感じですが、このページを見に来るような物好きの皆さまにオススメな漫画のシーンをご紹介して終わります。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。


出典:しげの秀一(著)『頭文字D』 講談社

出典:楠みちはる(著)『湾岸ミッドナイト』 講談社